今回はこういった悩みにお答えします。
私は新卒でエンジニアとして会社に入社してから2年以上日報を継続し、自身の成長に繋げてきました。
そしてその中で、自身の成長に繋げるために日報に書くべきことや日報を継続するコツを掴んできました。
今回はそれらのノウハウを共有します。
少しでも日報を書く際の参考になれば幸いです。
エンジニアが日報を書くメリットについて
エンジニアが日報を書くことには以下の7つのメリットがあります。
- 毎日PDCAを回せる
- アウトプットによる知識の定着を図れる
- 学習のきっかけ(トリガー)になる
- 言語化能力(文章力)が向上する
- 自分に対する自信になる
- 周りから色々教えてもらえる
- 周りの人とのコミュニケーションを図れる
それぞれ説明していきます。
毎日PDCAを回せる
日報を書くことで毎日PDCAを回すことができます。
これにより、成長を加速させることができるのはもちろんのこと、「なんとなく日々が過ぎていく」ことを防止して、日々の業務について深く考察する習慣を身につけることができます。
当たり前の話として、ただぼんやりと仕事をこなしても、そこから成長に繋がる種を見つけることはできません。
意識的に「考察」をする必要があります。
その「考察」をするきっかけを作る上で、日報は重要な役割を果たせるでしょう。
アウトプットによる知識の定着を図れる
日報にその日に業務で学んだことや個人的に学んだことを書くことで、学んだことを「アウトプット」する機会が作れます。
知識は、単にインプットをするだけでは定着しないことが多いです。
実際にアウトプットして「使う」ことで定着しやすくなります。
その意味で、日報によって「アウトプット」の機会が作れるのはメリットが大きいと言えるでしょう。
学習のきっかけ(トリガー)になる
業務内で学んだことや気になったことがあったとしても、業務が終わるとすっかり忘れてしまってそのままにしてしまうことが多いです。
しかし、日報に「学んだこと」の欄を設けておけば、それらについて(半ば強制的に)調べることができます。
つまり、「気になったことを調べる仕組み」を作ることができるのです。
エンジニアとして成長する上で学習を継続することはとても重要です。
そういう意味で、学習の継続を強制的に習慣化できる日報はメリットが大きいと言えるでしょう。
言語化能力(文章力)が向上する
日報で要点を抽象化して簡潔に書くよう意識することで、言語化能力が向上します。
また、読み手に優しい文章を意識することで、読み手のことを考える訓練にもなります。
このような意識で日々日報を書いて培った文章力は、様々な場面で活かされることでしょう。
自分に対する自信になる
日報として積み上げたものは単純に自分に対する「自信」となります。
要は、「これだけ毎日内省と学習を積み上げているのだから自分は大丈夫!」と思うことができるのです。
日々の業務を楽しくこなす上で、「自分に対する自信」は意外と重要です。
そういう意味でも、継続すればするだけ自分への自信になる日報はメリットが大きいと言えるでしょう。
周りから色々教えてもらえる
書いた日報をSlackなどでシェアすることで、周りの人々からフィードバックを貰えます。
中には技術的な補足情報を教えてくださることもあるため、さらに学びが深まります。
成長する上では、周りから学ぶこともとても大切です。
その意味で、周りから色々と教えてもらえる機会を作れる日報は貴重な存在と言えるでしょう。
周りの人とのコミュニケーションを図れる
日報は一つのコミュニケーションのツールとなります。
日報を通して自分の考え方や感情を知ってもらえるのはもちろんのこと、内容について周りの人々と議論することもできるからです。
特に会社に入ったばかりの頃などは、自分のことを早く周りに知ってもらう必要があります。
その意味で、「コミュニケーションツール」としても活用できる日報は貴重な存在と言えるでしょう。
エンジニアとしての成長を加速させる最強日報テンプレート
次に、私が考える最強の日報フォーマットをご紹介します。
こちらです。
# 日報 No.〇〇 日付:〇〇年〇月〇〇日 ※Noを書くことで、あとから振り返った際に「日報の積み上げ」を実感でき、自信に繋がる ## 前回のTry振り返り ※前回のTryの振り返りをする ※Tryにどのような効果があったか?今後も継続するか ※継続する場合、「Try(過去からの継続)」に移す ## 業務内容と所感 ※時系列に今日の作業内容を記述する ※それぞれの作業内容の下にその作業に対する所感を記述する ※所感が「感想(単にその時感じたことや思ったことを述べたもの)」にならないよう注意 ※自分の行動を振り返り、次の行動に生かすための日報で、次につながらない「感想」を書いても意味がないため ※所感には「なぜそう感じたのか」「このような改善が必要」「わかったこと・気付いたこと」など自分の考察や具体案まで含めて記述する(以下例) x:「今日はデプロイ作業で障害を起こしてしまい悔しかった」 o:「今日はデプロイ作業時に障害を起こしてしまった。ステージングと本番でデータ量に差異があり、負荷を正しく計測できていなかったのが原因。次回はステージングのデータ量を本番と揃えてテストするようにしたい」 ## よかった点(Keep) ※業務内容と所感から良かった点を抽象化して抽出する。今後もできそうなことを言語化して次の仕事に活かす ※自分のモチベーションアップのためにも、悪いところだけでなく良かったところを探すのは大事 ## 改善したい点(Problem) ※業務内容と所感から改善したい点を抽出する ## 次回試すこと(Try) ※Problemを解消するために次にすべきこと・試すことを記述 ※実際に実行するためには、なるべく具体的な案にするのが大切 x:「来週はSQLの勉強を頑張る」 o:「来週は〇〇というSQLの本に一日5ページずつ取り組む」 ## Try(過去からの継続) ※Tryで継続中のものはここに記述する ※完全に習慣化したものについては消していく ## 今日学習したこと ※業務中・業務外含めて今日学習したことを読み手を意識して分かりやすくアウトプットする ※本や記事の文章をコピーするにではなく、なるべく「自分の言葉」で書くのが理解を深めるためには重要 ## 今日の雑感 ※業務に関係したものでも関係ないものでも構わない ※他の人とコミュニケーションを取れるようなものが良い ※質問を投げると返信をもらえる率が上がる(経験談)
書くべき内容はそれぞれの項目に記述しているので読んで下さい。
このようなフォーマットにすることで、日々PDCAを回して成長していくことができるのはもちろんこと、日々の学習を習慣化することもできるでしょう。
もちろん完全に同じにする必要はありませんが、エッセンスだけでも自身の日報に取り入れていただけると幸いです。
コピペしたい方もいると思うので、一応説明を書いていないパターンも貼っておきます。
# 日報 No. 日付: ## 前回のTry振り返り ## 業務内容と所感 ## よかった点(Keep) ## 改善したい点(Problem) ## 次回試すこと(Try) ## Try(過去からの継続) ## 今日学習したこと ## 今日の雑感
日報を書く際の注意点
日報を書く上で最も重要なことは「日報を書くことが目的にならないこと」です。
日報はあくまで自信の成長のためにするものです。
成長に繋がらない内容でダラダラと継続しても時間の無駄であり、全く意味がありません。
「最近日報を書くことが目的になっている気がする。。」と感じたら、きっぱりと日報を辞めて他のことに時間を使うか、フォーマット改善等の対策を取るようにしましょう。
日報を継続するコツ3選
最後に、私が感じている「日報を継続するコツ」をお伝えします。
どれもシンプルですがとても強力な習慣です。
- 朝一で書ける部分は書いておく
- 業務中にこまめにメモを取る
- 完璧主義を捨てる
朝一で書ける部分は書いておく
まずは、朝の業務が始まる前の段階で書ける部分は書いておくことです。
例えば、「業務内容」や「個人的に学習したこと」などは、業務後ではなくても書くことができます。
このように事前に書ける部分は書いておくことのメリットは、「業務後に書く量を減らせる」点です。
業務後は疲れていて日報に対するやる気が出ないことも多いので、なるべく業務後の負担(書く量)を減らしておく工夫をするのは重要です。
業務中にこまめにメモを取る
これも日報を書く際の負担を減らすための工夫です。
業務中に感じたことや学びをこまめにメモしておくことで、日報を書く際の「思い出し作業」の負担が減るため、日報を書きやすくなります。
また、その場でメモすることでそのときに感じた感情や学びの精度も高くなるため、日報の質が上がるメリットもあるでしょう。
完璧主義を捨てる
継続するためには、「完璧主義を捨てる」ことも重要です。
なぜなら、頑張りすぎると少しでもできなかったときに「自分はダメだ。。」と感じてやる気がなくなってしまうからです。
そのため、毎日完璧な日報を目指すのではなく、「今日は学んだことだけ書こう」など、気軽に考えることで、継続のためのハードルを下げることができるでしょう。
エンジニアとしての成長を加速させる最強日報テンプレート おわりに
今回は、日報のテンプレートを含めて、私が培ってきた日報のノウハウを公開しました。
日報を書く上で、少しでも参考になる部分があれば幸いです。
日報によってあなたのエンジニアとしての成長速度が加速していくことを願っています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。